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笹刈刃(丸鋸刃)のメンテナンス(目立て・アサリ出し)

刈払機を使用して下草刈り、地拵え作業をしてると、どうしても石など硬いモノに刃を当ててしまい、突然切れ味が悪くなってしまします。そのたびに目立てをしなければ、作業効率が悪くなり仕事がはかどりません。
今回はその笹刈刃のメンテナンスについて書きます。

普段は現場で目立てだけで刃の修復は可能なのですが、何度も石に当ててしまったり、強烈石にたたきつけてしまった場合は、目立てだけでは修復は困難になります。現場では修復は困難なので、最低でも一週間に一回はメンテナンスをした方がいいです。
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ダメージを受けた笹刈刃

準備をする物は、ディスクグラインダー丸やすり(柄も含む)アサリ割器
ディスクグラインダーは安物でもいいのですが、安物は高速回転(約12000回転/分)で刃が焼けやすくなるので、できればマキタ、日立などの低速(約9000回転/分)の物を使用した方がいいでしょう。刃が焼けてしまうと、堅くなってしまってやすりでは、ほとんど削れなくなってしまいます。


お奨めマキタの低速・高トルクのディスクグラインダー

丸やすりは新品は8mm位の大きさで目立てされていますが、ちょっと金額が高いので6.3mmの物を使用します。
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丸やすりと柄

アサリ割器はツムラの物を使用しておりますが、角度調整のストッパーは邪魔なので、グラインダーで切り落としています。
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ストッパーを取ったアサリ割器


通常のアサリ割り器


準備する物を整ったら、まず刃の背中をディスクグラインダーで削ってまっすぐにしてやります。あまり力を入れて当てると焼けてしまうので、軽く当てる感じで少しずつ削っていくといいでしょう。30枚刃なので、30の背中をまっすぐに削ってください。まっすぐにしないと笹刈刃が回転してると背中の凸の部分に草木が当たって実際い目立てをした所に当たらなくなります。削る時に背中の長さもそれぞれ違ってきているので、だいたいの大きさに合わせて目立てをした部分も削って長さ調整した方がいいでしょう。
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笹刈刃の背中を削る様子

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背中を削り終わった笹刈刃


次はアサリ出しです。画像はアサリを付ける前の刃ですがほとんどアサリが無くなっています。
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アサリを付ける前の笹刈刃

アサリ割器を使って、アサリを付けていきます。
付け方は背中の中程から3回に分けて付けていくとアサリが長持ちします。目立てしても削って行っても中程近くまでは保つことができます。先の方だけだとすぐにアサリが無くなってしまいます。あまり力まずに1番目にちょっと曲がったら」、2番目に、ちょっと曲がったら、3番目にとススムと結構アサリが出ます。力みすぎレいきなりアサリを出そうとすると刃が折れてしまうので、注意してください。
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アサリを付ける順番

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アサリ付けをしている様子

30枚刃なので片側15枚、逆側15枚をやります。目立ての時にアサリ出しもしますが、だいたい、目立て5~10回に対してアサリ出し1回くらいでいいと思います。また、下側にある刃は、地面に近いので傷みやすいので上側にある刃の方を多めにアサリ出しの回数を増やした方がいいです。上側を5回に1回とすると、下側は10回に1回でいいでしょう。ヘタに下側も上側と同じようにアサリを入れると、それだけ、ダメージが大きくなり、刃をそれだけ目立てで削ってしますので上側と下側の刃の背中の長さのバランスが悪くなってしまいますし、時間も無駄になります。それでも支障なく結構切れます。
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アサリを付け終わった笹刈刃

次は目立てです。アサリ出しと目立てですが、目立てをしてからアサリ出しをするより、アサリ出しをしてから目立てをした方が、目立てもしやすく、できあがりの形も良くなります。
画像では刈払機から外してやっていますが、機械に取り付けたままやった方がやりやすいです。
丸やすりの先を刃に当ててまっすぐに押し出して削って行きます。引いても削れません。角度は約45度で当ててやるといいでしょう。1つ置きで上側、下側となっているので上側が終わったら、下側とやればいいでしょう。
目立てを何度も続けるうちに、その高さに差が出てきて、丸やすりの半分もかかってない人もたまに見られます。原因は、刃が焼けてしまって削れない時もありますが、一度、ディスクグラインダーで焼けて堅くなった部分を削ってやれば、元に戻ります。それ以外は丸やすりの当て方が悪いのです。通常、刃を縦にして、水平になるように目立てを行いますが、若干ですが狂いが出てきます。手元が下側にきて丸やすりの先が上側にきてる可能性があります。そのように丸やすりの入りが浅く感じてきたら、丸やすりの先を少し下に傾けて目立てすると、修復されていきます。大根おろしを思い出してください。大根の切断面に平行にしておろすより、少し斜めにして、断面積を小さくした方が良くおろせるでしょう。それと同じ原理です。ある程度の高さに落ちたら、また徐々に水平に戻していけば綺麗な目立てができます。高さが足りないとアサリを付ける時に固く感じ、アサリ幅があまり出せません。無理に付けようとすると折れてしまいます。だいたい、丸やすりの1/5位を刃の上に出すのがベストです。
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目立てをしている様子(上側の刃)
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目立ての高さの目安

1箇所、10回、20回と何回丸やすりの入れるか決めて、一周してみましょう。それぞれ入れる回数が異なると、先ほど述べたように、背中の長さに違いが出てきます。一周してみて下画像のようになってれば上出来です。まだ、『アサリを付け終わった笹刈刃』の画像と見比べると違いが分かりますか?丸やすりを入れた同じ方向に約45度の角度に刃が研がさってればいいです。まだ先がつぶれてる状態であればもう一周、1箇所の回数を決めて目立てしてください。現場での目立てはたまにダメージの大きい刃が出てきます。『先のつぶれが無くなるまで削ってると、背中が無くなってしまうよ』って思う方がいますが、その通りです。そういう時は30枚のうち、2、2,3枚位完全に目立てしなくても切れますので、他の刃と回数を合わせておけばいいです。目立てを数回しているうちに、直っていきます。でも、最低1週間に1回はディスクグラインダーを使って背中をまっすぐするのと、長さを調整するようにしましょう。
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目立て後の笹刈刃

以上、笹刈刃のメンテナンスについての説明を終わりますが、自分が使っている笹刈刃は330mmです。これだけの大きな径なら直径10cm越の木も切れますからわざわざチェンソーを使わなくても大丈夫です。 このブログをごらんお皆さんも目立て、アサリ付けを身につけて、なるべく体に負担をかけない仕事をやっていきましょう。

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